伝言板

No.11 人文虫学(私的分類学) ~人と虫との関わり学 (8) ~

自然を全身で感じた人

野外で過ごすと食事が美味しいのを経験したことがありますか?空腹が調味料になっているだけとは思えません。自然界には不思議なエネルギーが宿っているようにも感じます。
いつの時代でも自然を愛する人は多いのですが、この世にある全ての物を慈しんだ人もいます。山口県の仙崎(長門市)で生まれた「金子みすず」もそうした人の一人です。その詩集より。

不思議
「(前略) わたしは不思議でたまらない、青いクワの葉食べている 蚕が白くなることが、わたしは不思議でたまらない、もいじらぬ夕顔が 一人でパラリと開くのが、わたしは不思議でたまらない、たれに聞いても笑ってて あたりまえだということが」
わたしと小鳥と鈴と
「(前中略) 鈴と小鳥と それからわたし、みんな違って みんないい」

彼女の詩には、常識というブラインドはありません。人間中心の考え方ではなく自然界の全てを同等に捉えています。彼女は26歳の若さで夭折しましたが、誰よりも多くのものを自然界の中から吸収していたように思えるのです。